加納栄次

加納栄次(かのうえいじ:1929~2011)

系統:独立系

師匠:加納正八

弟子:加納博

〔人物〕昭和4年1月18日、仙台市北五番丁の木地業加納伝三郎、たつのの二男生まれた。加納正八は父伝三郎の弟にあたる。昭和17年、北五番丁高等小学校卒業。昭和20年まで大阪商船㈱の船員をしていた。昭和21年より宮城木材㈱入社、叔父の加納正八について木地を修業し、椅子の脚を主として挽いた。半年間海谷吉右衛門の工場に職人として勤めたことがある。森合政子と結婚して、博、正幸の二男をもうけた。
昭和44年1月より仙台の佐藤巳之助にすすめられ、父伝三郎のこけしの実物によってこけしの製作を始めた。
昭和46年より、長男博もこけしの製作を開始した。
平成23年11月1日没、行年83歳。実直な人柄であった。

[作品〕父の加納伝三郎のこけしに従った作品を作った。鹿間時夫は〈こけし辞典〉(昭和46年)で「現在の作品は初作に近いもので、尺、八寸、六寸物いずれも、みづきを用い、伝三郎型の忠実な継承である。眼点は伝三郎ほど上瞼につかず、表情ややきつい。つむ毛は横に拡がる。花弁は大ぶりで線の太いのと細いのとがある。最近の異色こけしといえる。」と解説した。


〔30.3cm(昭和55年)(高井佐寿)〕

〔伝統〕独立系 仙台一般型

 

〔参考〕

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