佐藤富治海(さとうふじみ:1930~)
系統:遠刈田系
師匠:佐藤文助
弟子:
〔人物〕 昭和5年12月2日、遠刈田新地の木地業佐藤文助、よしの次男として生まれる。昭和20年8月より、文助につき木地を修業、22年春よりこけしを作り始めた。昭和27年白石市の菅野新一の弟が経営する新型こけしの工場の職人を半年勤め、その後遠刈田に帰った。その後結婚し、昭和34年仙台の島田商店及び村上玉次郎の職人を経て、同39年には宮城郡泉町天神沢に家を購入し独立開業した。平成8年頃までこけし・木地玩具等作り青葉城会館他に商品を卸していたが,現在は行方不明である。
〔作品〕 遠刈田を離れる前までは兄富雄と同様、作風は文助を忠実に写していた。文助の最も有力な後継者として期待されていた時期もあった。昭和50年代以降は全体的に緊張感が失われて、やや大味な印象に変わっていった。
文助の戦前作を復元したものは、やや描線が細い感はあるもののまとまりのいい作品となっていた。
〔伝統〕遠刈田系吉郎平系列