カテゴリー別アーカイブ: 描彩

蛸坊主

福島県中ノ沢で岩本善吉が作ったこけしを通称蛸坊主(たこぼうず)という。 〔22.1cm(大正期)(高橋五郎)〕 天江コレクション 昭和18年7月に、東京市赤坂区青山南町にあった郷土玩具店三五屋の松下正影が編集・刊行した〈… 続きを読む

あやめ模様

佐藤英太郎の直助型 背面のあやめ模様 あやめ模様と称する描彩は、遠刈田系こけしの胴裏に描かれるのが最もポピュラーであるが、弥治郎、土湯(飯坂、川俣)、鳴子、津軽においても描かれることがある。 こけしに描かれた模様だけから… 続きを読む

乙字模様

秋保の菅原庄七およびその系譜の工人がつくるこけしの頭頂に描かれる「乙」の字様の装飾。 この装飾の由来について橘文策は〈こけしの魅力〉に下記のように記述している。 「秋保こけしの頭の頂辺には、乙の字が緑鮮やかに描きこまれて… 続きを読む

色目

中屋惣舜(こけし蒐集家、〈こけし・美と系譜〉等の著者)が、こけし鑑賞においてポイントとすべき点を、五七五七七で次のように言った。 ます姿、表情、筆勢、胴模様、色目、保存ぞ、疵にかまうな この中で色目(いろめ)は元来は、十… 続きを読む

団子梅

秋田県木地山で前垂れ模様に描かれるのは、家紋などで横見梅と呼ばれる紋様であり、小椋久四郎がこの様式を用いたこけしを作り始めた。 久四郎の長男久太郎は、父の様式を踏襲、初期には父同様の横見梅を描いていたが、昭和12年頃から… 続きを読む

赤目張り

目張り(めばり)とは、歌舞伎などで目を大きく鮮やかに見せるために、目のまわりに墨や紅で陰影をつける舞台化粧をいう。 こけしでは、目頭、目じりなどに赤を入れる面描があり、それを赤目張りと呼んでいる。 泥人形にも同様の装飾が… 続きを読む

野口小蘋

弘化4年、徳島出身の古医方松邨春岱の長女として大坂難波生まれた。 8歳のときに四条派の石垣東山に入門、16歳の時、絵の修業のため父春岱とともに北陸を数ヶ月にわたり巡遊、このとき福井藩の絵師島田雪谷から画の手解きを受けた。… 続きを読む

角髪

鳴子の伝大沼又五郎や、高橋勘治のこけしの両鬢の形状を、蒐集家は俗に角髪(みずら)と呼んでいる。 鬢は上方で紐などによって結ばれた様に描かれる。 伝大沼又五郎の頭部(所謂角髪) 高橋勘治(日本こけし館蔵)の頭部(所謂角髪)… 続きを読む

水引手

御所人形で前髪を水引で結んだ頭部模様を描いたものを「水引手(みずひきて)」と呼んでいる。この様式をこけしの前髪として描いたものに対しても、「水引手の描法」「水引を加えた前髪」などと表現する。 水引(みずひき)は元来、祝儀… 続きを読む

手絡

手絡(てがら)は日本髪を結う際に、髷に巻きつけるなどして飾る布のことを言う。あるいは髷かけとも言う。髪型のお煙草盆(髷の間にかける)、桃割れ(髷の中に入れ込み下部を割って見せる)、唐人髷(髷の中に入れ込み上下を割ってみせ… 続きを読む