星としえ(ほしとしえ:1957~)
系統:遠刈田系
師匠:小塚錠一
弟子:
〔人物〕昭和32年12月16日、公務員首藤正男、盛子の二女として宮城県登米郡東東和町米川に生まれた。高校卒業後、三重県四日市市富田の東洋紡績に就職、働きながら四日市の暁学園短期大学第二部幼児教育学科に学び、昭和52年3月に卒業した。その後帰郷。昭和57年11月に結婚し星姓となり利府町神谷沢に住んだ。近くでこけしを作る小塚錠一を知るようになってこけし製作に興味を持った。何度も通って描彩の許しを得て、平成2年より指導を受けた。平成4年より、松島の土産店にときおりだしていた。平成5年5月、第35回「全日本こけしコンクール」に師匠小塚に勧められて出品。出品者名簿(追加分)に初めて名前が掲載された。加藤昭子の妹弟子になる。木地は師匠や昭子と同じ遠刈田の大宮正男である。
その後、夫に先立たれ利府町神谷沢を離れた。
〔作品〕としえのこけしは、名古屋こけし会の平成5年7月例会で6寸が一度だけ頒布されている。こけしの署名は「としゑ」と書いている。自挽きではなかったので、何かと融通が利かず、活動は限定されていたようである。
〔右より 18.2cm(平成5年)、15.1cm(平成6年)(中根巌)〕
〔伝統〕海谷吉右衛門は木地の系譜では遠刈田系。星としえの描彩は独立型の海谷吉右衛門様式というより遠刈田一般型である。
〔参考〕
- 中根巌:小塚錠一・加藤昭子・星としえのこと〈木でこ・233〉(令和3年1月)