佐藤栄一(さとうえいいち:1929~2003)
系統:遠刈田系
師匠:佐藤護
弟子:伊藤三郎
〔人物〕 昭和 4年11月11日、遠刈田新地の木地業佐藤護長男として遠刈田新地に生まれる。昭和20年遠刈田国民学校を卒業、終戦とともに父護につき木地修業をし、新型こけしの木地を挽く傍ら伝統こけしを作り始めた。この頃、伊藤三郎に木地を教えた。昭和30年頃より佐藤三男とともに木工所を経営したが失敗して、一時木地業から離れた。昭和35年北海道登別の叔父大原正吉の所で行き、職人をしていたが、37年に転業し室蘭の富士製鉄に勤めた。昭和47年より再び登別で木地業に就いた。正吉と同じ様に、こけし以外ではエンジュ材の茶壺・茶筒などを作り土産店等に卸していた。木地業は平成7年頃まで続けて以後休止し、平成15年3月8日に逝去した、行年74歳。
〔作品〕 伝統こけしは昭和20年代より作っているが新型こけしが主体の為、本格的に始めたのは30年頃からである。護に木地を習っているが、こけしを見るかぎりは遠刈田一般型である。平成初期に昭和40年頃の正吉写しを僅かながら製作した。
〔右より 30.3cm(昭和56年)、30.3cm(昭和55年)(高井佐寿)〕
〔伝統〕 遠刈田系周治郎系列。