石山和夫(いしやまかずお:1929~2017)
系統:蔵王高湯系
師匠:石山三四郎
弟子:白鳥保子
〔人物〕昭和4年4月28日、山形県東村山郡山寺村(現山形市)芦沢に生まる。大工石山三五郎の五男。戦時中横浜市新子安の日産自動車㈱の工場に勤め、昭和20年に帰郷後、兄三四郎について木地を習得、こけしを挽きはしめた。昭和31年7月独立、以後昭和34年ごろ、蔵王高湯の伊藤作兵衛方で職人をしたほかは山寺(字南院)で木地を挽いた。
明治100年を記念して山形こけし会が、その記念事業として推進した「こけし塚」の建立に際しては、石山和夫は兄三四郎とともに努力し、その結果昭和44年10月に立石寺に隣接する日枝神社境内に竣工の運びとなった。
平成24年には白鳥保子が弟子入りした。
平成29年5月12日没、89歳。
〔作品〕 山形県名産の紅花を図案化した胴模様のこけしを工夫して作ったが、目じりの下がった笑顔のもので観光土産としてのこけしに近かった。その後、蔵王高湯で職人をしたとき、蔵王高湯の型式によるこけしを伊藤作兵衛名儀で出し、収集家の間で混乱が生じたこともあった。それ以後、伝統的な高湯型式のこけしも作るようになった。
〔右より 24.8cm(昭和46年頃)、22.7cm(昭和47年)(高井佐寿)〕
〔伝統〕蔵王高湯系
〔参考〕