大旗英雄

大旗英雄(おおはたひでお:1934~)

系統:遠刈田系

師匠:佐藤丑蔵/佐藤文男/佐藤富雄

弟子:

〔人物〕昭和9年2月6日、北海道帯広市農業大旗源治郎の次男として生まれる。母親が佐藤文助の妹だった関係で戦後は宮城県へ移住し、仙台市内に数年住んだ。昭和29年から遠刈田新地の佐藤文男について木地修業を始めた。その後、遠刈田の佐藤文助方や仙台市宮町の鈴木昭二方等で職人として短期間働き、昭和43年より再度文男の工場で働くようになった。初めて丑蔵型のこけしを描いたのは昭和45年で、以後は丑蔵や文男のこけし木地を挽く傍ら、自身のこけしも注文に応じて製作した。丑蔵、文男の没後、昭和61年12月に英裕と諍いがあり、一年程佐藤英太郎方に移って職人をしたことがある。その後平成3年頃に遠刈田から離れ、蔵王町永野に移ったといわれているが詳細の消息は不明である。

〔作品〕昭和30年代後半、文助方で職人をしていた時期に仙台在住の愛好家松川哲の依頼で文助型を数本試作したことがある。昭和45年から作り始めた丑蔵型の初作は、稚拙ではあるが肘折の雰囲気を感じさせる作としてコクがある面白いものであった。その後15年程は文男の一般的な丑蔵型のみを断続的に描き、初期の肘折風の作は一時期で止めてしまった。昭和62年に佐藤英太郎方で職人をしていた時期には、彼の熱心な指導もあり緊張感のある文六型や丑蔵古型の復元が作られた。


〔30.2cm(昭和62年)(庄子勝範)〕

英裕方に戻ってからは緊張感はやや薄れたが、それでも佳作であった。

〔右より 15.1cm、18.2cm(平成元年12月)(庄子)〕
〔右より 15.1cm、18.2cm(平成元年12月)(庄子勝範)〕


〔30.3cm(平成12年)(高井佐寿)〕

 

〔伝統〕肘折系文六系列

〔参考〕

 

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