佐藤佳樹(さとうよしき:1949~2007)
系統:津軽系
師匠:佐藤善二
弟子:
〔人物〕 昭和24年9月26日、青森県温湯のこけし工人佐藤善二、信の長男に生まれる。昭和43年高校卒業後、小田原で3年間木木工機械の勉強を行った。昭和46年23歳より約2年間父善二についてさらに木地の修業をおこなったが、こけしの製作は昭和47年ころより始めた。
昭和60年父善二が亡くなったので、佳樹が伝統を維持するために努力し、東京や大阪の実演にも積極的に参加した。津軽こけし工人会会長等を勤めた。平成19年1月27日急性心筋梗塞のため亡くなった、行年59歳。
〔作品〕初期には善二の型や墨絵のこけしなども作った。下掲2本は善二の本人型を継承した佳樹の本人型。
〔右より 18.2cm(昭和47年)、24.2cm(昭和48年)(山本吉美)〕
父善二が亡くなってからは積極的に津軽の古型の復元にも取り組み、幸兵衛、伊太郎、多兵衛の型に取り組んだ。下掲の3本は幸兵衛型。
〔右より 18.2cm(平成4年)24.2cm(平成6年)、24.3cm(平成7年)(山本吉美)〕
下掲のような山谷多兵衛型も作った。原型の雰囲気を再現できていた。
〔右より 10.6cm(昭和64年)、27.3cm(平成6年)(山本吉美)〕 山谷多兵衛型
善二ゆずりの本人型は晩年まで継続して作った。
作品は、名古屋、伊勢、青葉の各こけし会でシリーズ頒布された。
〔系統〕津軽型温湯系列
〔参考〕
- 伊勢こけし会編:佐藤佳樹のこけし〈伊勢こけし会だより・127〉(平成20年6月)