佐藤広一(さとうひろいち:1918~1942)
系統:遠刈田系
師匠:佐藤広喜
弟子:
〔人物〕大正7年1月19日、宮城県刈田郡遠刈田新地の木地業佐藤広喜の長男に生まれた。昭和8年より父広喜につき木地を修業した。北岡仙吉の工場で働いていたが、昭和14年に巡査となり木地を廃業した。昭和16年応召し、昭和17年に帰郷したが、同年12月5日に白石桜小路において没した。行年25歳。
〔作品〕昭和14年巡査になる前の作が少数残っている。鳴子の深澤コレクションの中に5本の広一名義で収蔵されているこけしがある。広一のこけしは従来広喜と混同されているが、広喜よりも稚拙で泥臭く小寸の作り付けが多い。広喜の伝統を忠実に受け継いだものだがこれからという時に没したのは惜しい。
下掲の8寸(24.1cm)は広一であろう。
〔24.1cm(昭和13年)(日本こけし館)〕 深沢コレクション
下掲4本も、収蔵リストの名義は広一になっているが或いは広喜かも知れない。
〔右より 15.4cm、13.0cm、12.7cm、11.8cm(昭和13年)(日本こけし館)〕深沢コレクション
〔伝統〕遠刈田系吉郎平系列
〔参考〕