大賀敏明(おおがとしあき:1946~)
系統:遠刈田系
師匠:大賀貞治/我妻吉助
弟子:
〔人物〕昭和21年9月11日、製函業、木地業大賀貞治、よしの長男として仙台市東七番丁126に生まれた。昭和40年3月宮城県工業高等学校木材工学科を卒業した後、我妻吉助についてこけし製作を学んだ。我妻吉助は昭和37年頃から事情があって東七番町の大賀貞治の工房を間借りして木地業を続けており、ようやく昭和45年ころに吉助は仙台市南小泉に工場を新築して独立した。敏明はこうした縁により吉助の指導を得ることとなった。兄弟弟子に広井道顕、政昭兄弟や酒井正二郎がいた。木地技術を学ぶ一方で、卒業した昭和40年3月には高島屋東北工場仙台工作所に入社し、設計係として勤務した。仙台市若林区南小泉中河原に住み、こけしは会社勤務の余暇に作った。木地下は自挽きのほかに父貞治のものも用いていた。
〔作品〕家庭的にも恵まれ、生活も安定しているので、副業的にゆとりを持ってこけしを作っていた。松之進型に近い吉助ゆずりの様式のこけしである。筆致のびやかで達筆。剛直で切れのある表情のこけしであった。
〔伝統〕遠刈田系吉郎平系列
〔参考〕