鎌田さくよ(かまたさくよ:1909~1995)
系統:弥治郎系
師匠:鎌田文市
弟子:
〔人物〕 明治42年1月18日生まれ。父は国分徳治、兄は国分栄七である。白石の工人鎌田文市に嫁ぎ、戦前に夫文市の木地に描彩したこけしが知られている。蒐集家の依頼で、昭和15年頃約50本、その後昭和18年頃までに約50本を作ったという。名前を咲代とした文献もあるが、ひらがなのさくよが正しい。
国分栄一は甥(兄栄七の長男)であり、その縁で栄一は鎌田文市の弟子となった。
さくよはこの時期しかこけしを作っていない。平成7年4月23日没、行年87歳。
〔作品〕 昭和15年に描いたこけしは、古風な弥治郎の雰囲気をたたえた佳品であった。下掲の深沢コレクションのものは極初期のものであろう。胴の花はまだ稚拙である。
〔7.6cm(昭和15年頃)(日本こけし館)〕 深沢コレクション
胴には梅花を描いたこけしもある。
〔21.0cm(昭和15年)(鈴木鼓堂旧蔵)〕 32歳と墨書あり
〔伝統〕弥治郎系栄治系列。鎌田孝市は文市・さくよの長男。