斎藤八重子

斎藤八重子(さいとうやえこ:1922~2014)

系統:遠刈田系

師匠:佐藤吉弥

弟子:

〔人物〕大正11年5月7日、宮城県刈田郡遠刈田温泉の木地業佐藤吉弥の長女としてに生まれた。戸籍表記はやい子、こけしにはハ重子と署名した。学校を卒業してから会津若松で働いたが、その地で昭和26年に斎藤良輔と結婚し、夫婦で遠刈田に移った。夫の良輔は吉弥について木地の修業を始め、こけしの製作を行うようになった。当初八重子は新型風の描彩を行っていたが、昭和33年からは父吉弥について本格的に伝統の描彩を習いはじめた。昭和40年に父吉弥が亡くなった後は、夫良輔と共に「吉弥の店」を受け継ぎ長く営業した。平成19年頃までこけしの描彩を続けていたが、その後はあまり描かなかった。老齢となったので娘婿が住んでいる金沢に夫婦で移り住んだ。平成26年10月没、行年93歳。

斎藤八重子

左より 佐藤哲郎、佐藤せい子、斉藤八重子、斉藤良輔

 
〔作品〕伝統のこけしを作り始めた当初は、新型の影響も残っていたが、本格的に吉弥の指導を受けてから吉郎平系列らしい表情の剛直な面描を行なうようになった。胴模様は下掲のような重ね菊のほかに旭菊、桜崩し、梅などを描いた。


〔21.0cm(平成12年)(高井佐寿)〕

系統〕遠刈田型吉郎平系列

〔参考〕

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