木村敦

木村敦(きむらあつし:1975~)

系統:弥治郎系

師匠:佐藤英雄

弟子:

〔人物〕昭和50年9月7日、宮城県白石市越河の木村功、英子の長男に生まれる。母の英子は弥治郎のこけし工人佐藤英雄の妹にあたる。
平成10年東北学院大学を卒業した。卒業後、不動産会社の営業職、作業服専門店の店長等を勤めた後、平成14年より白石市の白石温麺製造メーカーである(株)きちみ製麺へ就職した。現在は営業・商品開発・企画・広報・販売等の業務に従事している。
こけしに興味を抱いたのは、平成26年に吉野稔弘工人の小寸こけしを購入したのがきっかけで、「その素朴さとこけし特有の色使いに興味が湧いた」という。また〈こけし時代〉を見て、こけしの伝統の重みを知り、自分自身の家系である佐藤伝内の家の型を復活保存することにも意欲を持つようになった。こけしに興味を持ったことが契機となって、きちみ製麺のお土産商品として「弥治郎こけし×白石温麺」等の企画開発も進めた。
丁度そのころに、同年代の佐藤康広がインディゴこけし製作などで活躍していることを知り、こけしを作りたいという強い気持ちを持つようになった。
平成27年3月に伯父の佐藤英雄について木地を学び始め、平成28年1月からは佐藤英雄の計らいもあり、「弥治郎こけし村」において新山吉紀や星定良からの指導も受けるようになった。
修業中の作品の胴底には「めんたろう」と署名していたが、平成30年3月に正式に工人として自立出来たので、同年3月4日の作から「木村敦」と署名している。「木村敦」署名の作品は東京こけし友の会の平成30年5月例会で頒布された。
「めんたろう」はきちみ製麺での広報活動キャラクターとして設定した名称。木村敦がTwitterやSNSで発信する際には、この名称を用いている。


木村敦

〔作品〕 こけしの試作は平成27年11月頃から行っている。
伯父の佐藤英雄から「おまえは伝内の系譜をやるように」という指針を受けているので、「伝内の系譜である佐藤伝内、伝、伝喜、伝伍の作風を学んでいきたい」と語っている。
下掲の二本は、平成29年の作。作品としては既に安定していて、特に右端は伝の雰囲気をよく再現している。


〔右より 14.2cm(平成29年1月)、21.3cm(平成29年8月)(橋本正明)〕

〔伝統〕弥治郎系栄治系列

 

〔参考〕

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