須貝国男(すがいくにお:1942~)
系統:鳴子系
師匠:高橋武男
弟子:
〔人物〕 昭和17年3月29日、宮城県玉造郡鳴子町鬼首蟹沢の農業須貝養造の長男に生まれた。昭和32年4月に鳴子の高亀高橋武蔵の家に弟子入りし、技術は主に高橋武男、高橋正吾の指導により習得した。専ら職人として高亀て売られるこけしの木地を挽いていたが、昭和36年頃ころから描彩も少しづつ行うようになった。
昭和52年に鳴子カントリークラブに向かう古戸前に工房を建てて独立し、本格的に須貝国男名義のこけしを作るようになった。
〔作品〕 高亀の作風を忠実に継承したこけしを製作する。
下の写真は昭和36年8月作、ほぼ初作に近い作品である。武蔵や武男の様式を写そうと努力していたことがわかる。
〈こけし辞典〉に紹介されている6寸は、昭和45年2月作でこれもまだ初期作品である。
〔15.5cm(昭和36年8月)(庄子勝徳)〕 ほぼ初作に近い作品
須貝国男は、古戸前で独立するまで約20年にわたり高亀で職人として勤めたので、技術は安定しており、描彩においても基本はしっかりしている。
独立後は、高亀の作風をベースとして独自の工夫を加えた作品も作り、また昭和初期の武蔵の作風を思わせるこけしを製作することもある。
平成26年の全国こけし祭においては、高橋五郎が発見した「創生期の鳴子こけし」の再現競作に参加したり、積極的な創作活動を続けている。
〔系統〕 鳴子系直蔵系列
YouTube 須貝国男 宮城県大崎市鳴子 日本こけし館での実演