畑山正栄

畑山正栄(はたけやませいえい:1925~)

系統:津軽系

師匠:山谷権三郎

弟子:

〔人物〕大正14年10月12日、青森県に生まれる。戦前山谷権三郎の弟子となり、昭和15~6年頃には自分名義のこけしも出していた。しかしその後まもなく転業したようで、以後の消息は不明である。〈こけし辞典〉執筆当時でも、温湯でこの工人のことを詳しく知る人はいなかった。
製作期間は昭和15年ころからごくわずかの期間であった。

〔作品〕山谷の工房で作られ、胴に肩のある木地に、アイヌ模様、牡丹様の模様を描くものが畑山正栄のこけしとされる。


〔15.6cm(昭和15年頃)(矢内謙次)〕

下掲は鳴子の深沢コレクション中にある畑山正栄名義の4寸1分。胴には牡丹様の模様が描かれている。〈こけし辞典〉では作者は山谷清とし、山谷清の項目に掲載されている。


〔12.4cm(昭和15年頃)(日本こけし館)〕深沢コレクション 山谷清の描彩と思われる。

〈こけし辞典〉掲載の鹿間時夫蔵畑山正栄5寸は、盛秀太郎式のアイヌ模様に、やはり牡丹様の模様が描かれていた。また、面描は上の二つのいづれとも異なるように見える。
おそらく、権三郎の工房に畑山正栄のこけしの注文があれば、この様式で対応したのだろう

〔伝統〕津軽系温湯亜系

〔参考〕

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