田中恵治(たなかけいじ:1953~)
系統:蔵王高湯系
師匠:高崎栄一郎/岡崎幾雄
弟子:
〔人物〕昭和28年8月17日、山形県米沢市綱木の農林業田中金吾の長男に生まれる。蔵王でこけしを製作していた田中敦夫の甥に当たる。昭和47年3月に赤湯園芸高校を卒業、昭和51年5月から米沢の高崎栄一郎に師事して木地挽きを学び、さらに昭和55年夏から蔵王の能登屋岡崎幾雄のもとで蔵王高湯系のこけし製作を学んだ。昭和57年頃より田中恵治名義のこけしを発表するようになった。
その後も長く能登屋の職人を続け、岡崎幾雄のこけしの木地下などを挽いた。
現在は故郷米沢の綱木に戻って、こけし製作を行っている。
なお、過去の文献で田中恵二として紹介されたことがあるが、田中恵治が正しい。
田中恵治 平成30年8月 東京こけし友の会65周年記念例会 栄治郎の原物を手に
〔作品〕 蔵王高湯の能登屋の伝統を継ぐこけしを製作する。能登屋で幾雄から指導を受けただけあって、基本がしっかりしており、恵治名義のこけしを発表して依頼、一貫して破綻のない作品を作り続けている。。
下掲は6寸の栄治郎型で、原となった栄治郎のこけしの約半分のサイズであるが、バランスは良く取れている。表情に潤いがあり、栄治郎の「華」も感じることが出来る。
下掲は、東京こけし友の会65周年記念例会のために、栄治郎を原寸で再現したもの、記念例会には恵治自身も参加した。これの原となったものは蔵王の仙台屋蔵の岡崎栄治郎である。
〔 32.3cm(平成30年8月)(橋本正明)〕 東京こけし友の会65周年例会記念頒布
〔伝統〕蔵王高湯系能登屋
〔参考〕