古緒里民芸店

昭和21年より昭和43年まで、福岡市薬院昭和通62にあった郡憲輔経営による民芸店。民芸品と郷土玩具やこけしを扱った。憲輔の先代から続く郡文園堂古書店(福岡市橋口町)内に昭和9年より、新たに玩具やこけしをならべて販売したのが同店の前身で、昭和20年まで続いた。昭和11年ころから同18年ころまでの間、不定期に機関誌〈おもちや筥〉を発刊、12号まで続いた。

〈おもちゃ筥・第6号〉 昭和16年

昭和21年古緒里民芸店として発足後は、〈復刊おもちや筥〉を発刊、2号で終わった。昭和29年3月、同誌1号を通じ古作こけしの入札と即売が行なわれ、当時話題を呼んだ。
入札には、善吉3本、久四郎2本、胞吉、周助、梅吉、伊太郎、嘉三郎等24本があり、即売には米吉7寸、虎吉9寸、福松7寸、広史8寸、キン8寸、栄五郎尺、岩蔵7寸、市太郎7寸、金七8寸等、昭和15年前後の作品86本があった。価格は500円前後であった。

古緒里民芸店

なお店主の郡憲輔は、切り絵の作者としても知られている。

〔参考〕

[`evernote` not found]