田中一也(たなかいちや:生年不明~)
系統:蔵王高湯系
師匠:
弟子:
山形の木地職人。生年月日等不明。田中信也は弟にあたる。吉田慶二の〈聞書き・木地屋の生活〉によれば、小林吉太郎の小橋町時代(明治43年から大正6年)に兄弟ともに職人だったという。
その後大井沢に椀類を挽きに行ったことがある。〈こけし手帖・35〉によると大正末年に能登屋岡崎栄作の職人として一也が働いたとしている。弟の信也はその後旅篭町で木地屋をしたという。
昭和12年東京こけし會編の〈こけし作者一覧番付〉には行司の欄に羽前山形として田中一也の名を見る。
こけしを製作したかは不明、また作ったとして吉太郎譲りの山形系であったか、能登屋での蔵王系であったかも不明である。
〔参考〕
- 武田利一:能登屋 岡崎栄作〈こけし手帖・35〉(昭和36年4月)
- 吉田慶二:〈聞書・木地屋の生活〉(昭和41年1月)