深瀬国雄(ふかせくにお:生年不明~)
系統:蔵王高湯系
師匠:岡崎栄作
弟子:大宮安次郎
山形県東村山郡双月村上山家(現山形市)出身。明治38年蔵王高湯の岡崎栄作の弟子となり、木地を習得した。弟の信好の妻の弟に当たる大宮安次郎を弟子にとり、大正7年ころ安次郎と共に及位の落合滝の木工所で職人をした。
ここで一緒に働いた柏倉勝郎によると、中肉中背、人あたりがよく、おとなしくて朗らかな男で、こけしを近所の子供に作ってやったのを見たことがあるという。のち山家で木地業を営み、若くして死んだ。名前の表記は吉田慶二著〈聞書・木地屋の生活〉では国雄とし、柏倉勝郎は国男が正しいといい、大宮正安は国夫であるという。