昭和9年、山形県最上郡真室川町及位の落合滝に、農林省農村振興助成金1,600円をもとにして設立された工場。
佐藤文六が中心になって働いたが、職人として佐藤甚吉、舟生門蔵、菅原富蔵がいたが、ほかに佐藤誠治、武田弘、今野高蔵なども職人となった。文六の孫の文吉も、昭和13年に湯田の佐藤丑蔵のもとで木地の修業を積んだ後、この落合滝の工場で働いた。
戦争が激しくなり、軍事産業での労働力が逼迫する昭和18年10月頃まで操業を続けていた。
落合滝の工場は及位の駅から約1キロ南の及位郵便局の裏手にあった。
落合滝は約3mくらいの小滝であるが、アーチ型の石橋であった万代橋からの眺めはなかなか趣があった。 しかし昭和51年(1976)に橋がコンクリート製に代わり、さらに水道橋にさえぎられて昔の風情は感じられなくなってしまった。
及位郵便局