柿澤是伸(かきざわよしのぶ:1974~)
系統:鳴子系
師匠:柿澤是隆
弟子:
〔人物〕 昭和49年8月15日、宮城県玉造郡鳴子町のこけし工人柿澤是隆・真里子の長男に生まれる。高校卒業後、平成5年3月より父是隆について木地を修業、平成10年よりこけし製作を開始した。
〔作品〕 父是隆のこけしを継承しているが、その祖型は高橋勘治・盛一家の豊富なこけし群であり、勘治型や盛型の個々の特徴を消化して自分のものとして製作している。
白いみずきの木肌に豊麗な菊模様を描き、清楚でありながら重厚さの感じられるこけしを作る。
下掲こけしの右端は平成26年の全国こけし祭りにおける企画展示、「創生期の古い鳴子こけしをイメージしたこけし競作」に出品されたものであるが、古式の形態に高勘風の重厚な菊を配した佳品である。
〔右より 24.2cm、20.0cm(平成26年9月)(橋本正明)〕
下掲の右端のこけしは高勘の古い様式を復元したもの。
〔右より 17.5cm(平成27年)、10.2cm(平成29年)(橋本正明)〕
〔30.6cm(平成30年)(鳴子町)〕第64回全国こけし祭り国土交通大臣賞受賞作
是伸は、こうした伝統的な作品のほかに、「見上げる」「帽子」「髷付きねまりこ」「かぐや姫」といった新考案の木地人形も製作している。
〔系統〕 鳴子系利右衛門系列 高勘の型を継承
〔参考〕
柿沢こけし工房