作田栄一

作田栄一(さくたえいいち:1929~1997)

系統:遠刈田系

師匠:作田栄利

弟子:

〔人物〕 昭和4年8月14日、宮城県遠刈田温泉の同業組合検査官作田栄利の長男に生まれる。作田隆は叔父、作田孝一は従兄弟にあたる。昭和18年高等小学校卒業後、塩釜海員養成所に入り、昭和19年より上船勤務に服した。下田で終戦を迎え遠刈田に帰還した。その後製炭業に就いたが、昭和22、3年頃から父栄利が新地の工場にロクロを据え付けて木地業を再開したのに伴い、父について木地の修業を始めた。昭和30年頃からこけしの製作も始めた。昭和37年に遠刈田新地に伝統こけしの店を開店し、こけしを並べるようになった。その後、こけしの製作をつづけたが、平成9年11月30日に行年69歳で没した。

作田栄一 昭和36年 撮影:露木昶

〔作品〕 初期の作は、父栄利のこけしを継承したものだったが、幾分甘さのある地味な作風だった。昭和43年に、父栄利の昭和15年9月作を箕輪新一が持参して復元させ、ほぼ完璧に栄利型を作るようになった。以後、自分の型においても、いい意味での栄利の剛直さが表現できるようになった。

〔30.3cm(昭和43年2月24日)(橋本正明)〕 箕輪新一蔵 昭和15年9月作田栄利作の復元

〔30.3cm(昭和43年2月24日)(橋本正明)〕
箕輪新一蔵の昭和15年9月作田栄利作を復元したもの


〔 16.3cm(昭和49年)(高井佐寿)〕

〔伝統〕 遠刈田系吉郎平系列

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