佐藤今朝吉

佐藤今朝吉(さとうけさきち:1930~1998)

系統:遠刈田系

師匠:高橋広平/佐藤富雄

弟子:佐藤保裕

〔人物〕 昭和5年3月1日、下駄製造業佐藤惣太郎次男として遠刈田温泉に生まる。昭和18年、尋常高等小学校卒業と共に、徴用されて東京の工場で働き、終戦とともに帰郷した。家業の下駄屋の職人をしていたが、新型こけしのブームとなり、昭和28年、遠刈田の高橋広平につき六ヵ月間、木地を修業した。その後一年ほど北岡工場で働いたが、自宅にロクロを取りつけ、新型の木地を挽いた。昭和33年より遠刈田温泉の佐藤富雄に手ほどきを受けて旧型の製作を始めた。以後、自宅で木地業を続けた。昭和35年に長男の保裕が生まれた。昭和56年より長男保裕に木地を教えた。
平成10年9月13日没、行年69歳。

佐藤今朝吉 昭和36年 撮影:露木昶

〔作品〕こけしは佐藤富雄の指導を受けているので、佐藤文助の流れを汲む。ただし、師匠の作風を忠実に継承するというよりは、当時遠刈田で土産物として買い求められた一般的な作風を作っていたように思われる。


〔 24.0cm (平成10年)(高井佐寿)〕

 〔伝統〕遠刈田系吉郎平系列 作品は遠刈田一般型。

〔参考〕

  • 吉田博人:例会ギャラリー 佐藤今朝吉のこけし〈こけし手帖・582〉(平成21年7月)
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