新山学

新山学(にいやままなぶ:1930~2020)

系統:弥治郎系

師匠:新山久志

弟子:新山実

〔人物〕 昭和5年10月13日宮城県刈田郡福岡村八宮弥治郎の農業新山松治、まつよの三男に生まれた。母まつよは新山栄五郎の五女。
新山久志のすすめがあり、昭和46年4月より久志について木地を学んだ。農業や山仕事の傍らこけしの製作を始める。昭和49年からは長男の実も木地修業を開始、親子二人のこけし製作を続けた。
温厚で誠実な人柄であった。そのため作品の出来にも波が無く、安定した作行きであった。
令和2年5月28日、行年数え年91歳。

新山学 昭和46年12月

佐藤学

佐藤学

〔作品〕 こけしは製作開始時期より、母方の祖父新山栄五郎の型を作る。昭和46年11月には東京の小田急百貨店に作品が出た。筆法素直であり、栄五郎の雰囲気をうまく出せている。

〔右より 9.3cm(昭和47年7月)、23.5cm(昭和48年)、22.4cm(昭和46年)、9.4cm(昭和48年12月)(橋本正明)〕 栄五郎型
〔右より 9.3cm(昭和47年7月)、23.5cm(昭和48年)、22.4cm(昭和47年)、9.4cm(昭和48年12月)(橋本正明)〕 栄五郎型

昭和55年に備後屋で開催されたこけしの会の「こけしの古品と写し展」には矢内謙次蔵(三原良吉旧蔵)の大頭栄五郎の写しを出品した。鹿間時夫が原作を弥治郎まで持参し、学がそれを写した作だった。

〔15.1cm (昭和47年1月)、26.8cm(昭和52年)こけしの会「こけし古作と写し展」、19.8cm(昭和47年)(橋本正明)} 栄五郎型 
〔右より 15.1cm(昭和47年1月)、26.8cm(昭和52年)こけしの会「こけし古作と写し展」、19.8cm(昭和47年)(橋本正明)〕 栄五郎型

その後、栄五郎古品の復元を継続的に行ったが、天江コレクション(大頭の栄五郎)の復元作は現物に迫る作行きの快作であった。

〔30.5cm(昭和48年頃)(橋本正明)〕天江コレクションの栄五郎型
〔30.5cm(昭和48年頃)(橋本正明)〕 天江コレクションの栄五郎型

系統〕弥治郎系新山系列  後継者として長男実が栄五郎型を作っている。

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