本間儀三郎(ほんまぎさぶろう:1885~1948)
系統:独立系
師匠:高橋直広
弟子:
明治18年酒田に生まる。高橋直広の最初の弟子。酒田市上内匠町で木工所を経営し、昭和23年2月29日、64歳で没した。
こけしは作らない。昭和の初めころ、こけし作者として誤り伝えられた。〈こけしと作者〉では「私の入手したのは、大阪のある玩具店で、イタヤ材の6寸のもの他一本であった。黒頭に衿付、前帯といった異様の風体であるが、表情模様とも前記柏倉に似たところが多い。」と解説していた。〈こけしと作者〉掲載のものは下掲三本と同様のもの、おそらく儀三郎の木工所にいた柏倉勝郎に賃書きさせたこけしを儀三郎名義で販売したものと思われる。
このほかに全く柏倉勝郎様式で義三郎名義で収集家の手に渡ったものもある。
儀三郎のところで働いた職人としては、柏倉勝郎のほか、板垣利一郎、小松祐助の名が判明している。息子の久雄、隆はいずれも儀三郎に木地を習った。
〔右より 17.8cm、18.4cm(昭和5年頃)(中根巌)、19.1cm(昭和5年ころ)(箕輪新一)〕儀三郎名義
〔18.2cm(昭和5年頃)(沼倉孝彦)〕儀三郎名義