上田康友

上田康友(うえだこうゆう:1987~)

系統:弥治郎系

師匠:新山実

弟子:

〔人物〕上田由美枝の三人兄弟の三男として昭和62年4月7日広島県府中市に生まれる。
その後大阪市に転居し、2才から24才まで平野区で育った。平成20年3月20才でギター製作の専門学校を卒業した。在籍中はエレキギターとエレキベースを製作し自らも演奏した。卒業後に音楽関係の仕事に従事して、24才の時にロンドンに渡った。ロンドンの蚤の市で木製の知育玩具を見て、大いに興味を持った。
2年後に帰国し、アルバイトで貯金をしてキャンピングカーを購入し、1年かけて日本を一周した。その際に伝統こけし技術の奥深さに感銘を受けて木地業に入門することを決意した。平成29年6月30才の時に、弥治郎の新山実に弟子入りして修業を始めるが、江戸独楽にも興味を覚えた。弥治郎では育成工人事業を積極的に行っているが、特定の師匠に師事するケースは近年では稀である。
師匠の新山実はこけしを父の学に師事し、江戸独楽を仙台の広井道顕に師事をしているので木地の技術の水準は高い。そうした関係から江戸独楽を新山実より手ほどきを受けたが、その師匠にあたる広井道顕からも指導を受けた。令和2年3月10日の弥治郎こけし工人会でデビューを認められ、栄五郎型のこけしを製作するようになった。現在は3種類の型を製作している。木地玩具も作ることのできるこけし工人は現在ではそう多くはなく、貴重な工人として大成されることが期待される。
一般への販売は令和2年4月1日より行われるようになった。

上田康友 平成30年12月 撮影:中根巌

上田康友 令和2年2月 撮影:新山実

〔作品〕江戸独楽は平成30年11月より工房を訪れた人にわずかずつ安価に販売した。こけしは平成31年1月より試作している。他にけん玉、ヤジロベー、ヨーヨー等の木地玩具を意欲的に製作している。


〔24.3cm(令和2年3月10日)(中根巌)〕栄五郎型


〔右より 12.2cm、12.2cm、12.2cm(平成30年11月作)江戸独楽のビリケン3種、12.2cm(平成31年1月作)栄五郎型試作、24.2cm、24.2cm(令和2年3月10日)栄五郎型2種(中根巌)〕

〔伝統〕弥治郎系新山系列

 

〔参考〕

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