全国特産品製造家便覧

全国特産品製造家便覧

日本物産奨励会 が編纂し、日本の県別特産品をまとめた便覧で、大正8年に上巻大正10年に下巻が、また更に大正13年版と三回にわたって広報通信社より刊行された。刊行の趣意として下記のような記述がある。
「どこの国に何という名物や特産品があるかということを知りたがるのは、あながち商家や問屋業者ばかりではあるまい、一般素人も知りたい否知っておく必要がある。どこの県に何が有名でそれは如何いう効力があるか、どんな味わいがするか一寸取り寄せてみたいと思うても何処へ注文してよいやら、何処で売りているやらさっぱりわからない。こうした時、この便覧を取り出して見ればチャンとわかる。はがき一枚出せば居ながらにして全国の特産物が鑑賞できるとしたらちょっと重要便利な書物ではないか・・」

東北の各県の中には木地師が関る特産品も多く含まれており、大正中期の木地師(こけし関連工人)の活動状況を確認することが出来る。三回の各発刊におけるこけし工人とそれに関連する主な記載は下掲のとおりである。

宮城の木製玩具作者で北國仙吉とあるのは北岡仙吉の誤記である。

上閉伊郡鱒沢村の玩具の製造家として菊地長助の名が記載されているが、この玩具は菊地の工場にいて及川吉三が作ったキナキナであろう。
なお、大正13年版(大正13年12月刊)は前二回の全国特産品製造家便覧(上下)から再録した部分もあるようで、大正9年に他界した高野幸八や、大正13年9月に他界した高橋亀三郎などが、大正8年版と同様に掲載されている。

[`evernote` not found]