高橋達子(たかはしたつこ:1921~)
系統:鳴子系
師匠:高橋盛雄
弟子:
〔人物〕 大正10年2月10日、宮城県玉造郡川渡大口の東北電力社員阿部清助・とみのの三女として生まれた。戸籍表記はたつ。川渡小学校、岩出山実科高等女学校を卒業。昭和24年鳴子こけし工人高橋盛雄と結婚した。こけし工人であった高橋敏文は二男である。
絵心があり昭和27年頃より、よこや旅館のお土産(新型、たちこ、もみじ模様)などの描彩を行なったが、高勘の大所帯の家事を支えるために中断した。
その後、子供たちも大きくなりようやく手が離れるようになったので、昭和37年ころより伝統こけしの描彩を始め、店頭に並べるようになった。
高橋敏文が平成12年5月に、夫の高橋盛雄が同年9月に亡くなった。
その後、鳴子を離れ仙台に移ったが、まもなく亡くなったという。没年月日等は不明である。
〔作品〕絵を描くのが好きだったと言うだけあって、女性ながら筆致はしっかりしており、情感のあるこけしを作った。胴模様は菊・楓など高勘の型を一通り描いた。
〔伝統〕鳴子系利右衛門系列
〔参考〕
- 浅賀八重子:弥治郎・遠刈田・鳴子の女性の描彩〈こけし手帖・136〉(昭和47年7月)