野地忠男(のぢただお:1931~2012)
系統:土湯系
師匠:渡邊和夫
弟子:野地三起子
〔人物〕昭和6年9月1日、福島市庭坂の野地半蔵の六男に生まれる。学校を卒業後会社員となり30年務めて退職した後、昭和47年6月より土湯の渡辺和夫に師事して木地を学んだ。こけしは昭和49年6月より作りはじめた。昭和52年6月より佐久間由吉の型を作るようになった。
平成24年5月2日没、行年 82歳。
〔作品〕下掲は名古屋こけし会の昭和53年7月で最初に頒布されたもの、初作からまだ間もない時期の作である。胴は由吉の様式に従っているが、面描は独特で所蔵者の国府田恵一は「野地スマイル」と名付けていた・
由吉型に従って製作を続け、由吉の雰囲気を次第に獲得できるようになった。
〔右より 21.2cm (平成2年)、18.0cm(昭和63年)、22.7cm(平成9年)(高井佐寿)〕
〔 21.6cm(平成8年11月)(ひやね)〕横浜こけし会頒布
〔伝統〕土湯系湊屋系列
長女の野地三起子が忠男のあとを継承した。
〔参考〕
- 小川一雄:野地忠男のこけし 研究ノート〈こけし手帖・441〉(平成9年11月号)
- 国府田恵一:こけし千夜一夜 第452夜:野地スマイル
- 国府田恵一:こけし千夜一夜 第452夜:野地スマイル(2)