堀しん

堀しん(ほりしん:1896~1978)

系統:山形系

師匠:堀実

弟子:

〔人物〕明治29年11月23日生まれ。米沢市芳泉のこけし作者堀実の妻女。「堀きん」として紹介されることもあるが「堀しん」が正しい。息子に堀義美がいる。
夫の堀実は米沢に来た小林吉太郎と親しく、その影響でこけしの製作も始めた。当初は新型作者であったが、やがて旧型も製作するようになった。小林吉太郎方でこけしの描彩をしたこともあった。妻女しんも同時に描彩をしたが、しんの描彩と実の描彩の区別は難しい。
戦後も一時期描彩したというが、まもなく実が木地から離れたので、以後こけしの描彩はしていない。昭和53年6月23日没、行年83歳。

〔作品〕堀実は小林吉太郎の様式に従っていたが、新型の経験もあって、おとなしい平均的な表情のこけしであった。下掲はしん名義の作品であり、面描は実に近い。ただ胴模様は重ね菊で蔵王高湯の影響もあったかもしれない。


(18.3cm(昭和16年頃)(高井佐寿)〕

 〔伝統〕山形系

 

〔参考〕

[`evernote` not found]