木形子研究会

昭和11年2月、同人の橘文策、田中幸男、浦野泰正、野々垣勇吉、米浪庄弌、佐野三壷、岸本彩星、柴田武太郎によって結成。事務所は橘文策方(大阪市東区道修町3-9)。
大阪市高島屋百貨店でこけし展覧会を昭和12年1月5日~10日開催、〈木形子展覧会目録〉(28ページ)を発行した。同展は同人8名の出品により、作者数138工人、出品数にして1140本、当時発表されている全工人のこけしを網羅した。目録の巻頭には橘文策による「木形子のお話」という6ページにわたる記述がある。

〈木形子展覧会目録〉

こけしの収集、研究普及を目的とし、こけしの頒布と機関誌〈木形子展望〉二冊(昭和12年6月~13年4月)と、こけし人気番付(12年1月)を発刊した。

〈木形子展望〉(昭和12年6月~13年4月)

次いで、高島屋の協力により、「木形子頒布会」(12年6月~12年12月)と、〈木形子通信〉6冊を発行した。
続いて〈木形子〉(13年4月~14年6月)9冊を発行したが、この時は会名は「木形子の会」としてあった。その後、昭和14年8月の主宰者橘文策の満州転勤により同会は解消した。

〔参考〕

  • 箕輪新一:木形子研究会〈こけし山河・307〉(令和3年3月28日)
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