本田英司(ほんだえいじ:1971~)
系統:津軽系
師匠:本田功
弟子:
〔人物〕昭和46年6月4日、青森県弘前市の木地師本田功、奎子の長男として生まれる。生粋の弘前っ子で、妹がいる。平成4年に体調を崩し弘前大学人文学部(現在は人文社会科学学部)経済学科を3年生で休学した。その後サラリーマン生活を送っていたが、父からの勧めと本人の玩具類に対する憧れもあり、令和元年10月に父の古い実演用轆轤を譲り受けて修業を開始した。令和2年9月に新しい轆轤を入れて、本格的に独楽とこけしの木地挽きを行うようになった。父の功は、昭和31年から伯父の高瀬善治に入門、その後、奈良吉弥の紹介で小松五平型を継承した。弘前で長谷川健三や今晃に木地挽きの指導をした技術の高い木地師である。高瀬善治の師匠である小林弥七は日光木地師との事であるが詳細は不明、善治の兄弟子が長谷川清一である。親戚の小林和正は兄弟子となる。
本田陽子は妻女である。
〔作品〕令和4年5月に開催された「第64回全日本こけしコンクール」に審査品を出品し、これがこけし界でのデビューとなった。ただしこの時、即売は行わなかったので、同年5月29日開催の大阪こけし教室例会の特別頒布が実質的な初作である。現在は父の功本人型と佐藤伊太郎型、川越謙作型の3種類の製作を行っている。功は栃木県に在住なので頻繫に教えを受ける事ができないが、木地ダルマ、蒸気自動車、親子雀独楽も作っている。こけしばかりではなく独楽や木地玩具のレパートリーも増やしたいと木地師としての意識は高い。
〔向かって右より、11.5㎝(令和3年8月作)川越謙作型習作、12.2㎝(令和4年4月作)川越謙作型、14.9㎝(令和4年4月作)佐藤伊太郎型、14.0㎝(令和4年4月作)本田功型、11.3㎝(令和4年4月作)本田功型(中根巌)〕
〔伝統〕 津軽系