小林信行(こばやしのぶゆき:1937~)
系統:肘折系
師匠:小林善作
弟子:
〔人物〕昭和12年11月30日、岩手県和賀郡湯田の小林善作の二男に生まれる。昭三は弟。
昭和40年代の初め頃、小林善作の子供たちは、大学を卒業して就職し、湯田から離れていたが、正月や盆の季節には湯田に戻りこけしの描彩などをすることがままあった。
信行は立教大学英米文学科を卒業し、東京都豊島区の豊島岡女子学園高等学校の英語教師となった。茨城県取手、牛久などに住んだ。
二男信行は昭和34年頃、大学の休みに帰省した折、木地の指導を受けたが、こけしを十分に挽くには至らなかった。ただ、善作の木地に描彩は行った。
〔作品〕夏休みなどの帰省した折にこけしを製作した。下掲は26歳の夏、帰郷した時に作った作。表情面白く、また胴模様は自己流で素朴である。
下の写真は、善作木地に信行が描いたもの。描彩はかなりこなれているが、継続的に製作したことはなく、正式な工人として扱うべきものではないだろう。
〔伝統〕肘折系
〔参考〕
- 中根巌:石川清志・小林昭三・小林信行・藤戸一栄のこけし〈木でこ・234号〉(令和3年3月28日)