阿部吉弥

阿部吉弥(あべきちや:1828~1886)

系統:土湯系

師匠:

弟子:阿部熊治郎/阿部常松/小幡末松

文政11年(推定)福島県土湯村に生まれる。父の名は不詳。母ヤヨは鈴木太郎吉長女。屋号は松屋であるが、阿部善治郎家と区別するため松屋分家という。また、土湯村下ノ町にあったことから下の松屋という場合もある。妻女コヨは陳野原駒吉の長女。蔦屋阿部四郎兵衛家は隣家である。吉弥も木地を挽き、こけしを作ったといわれているが、師匠は不明、作品も未確認である。長男熊治郎以下太郎吉・常松・末松は父吉弥に木地を学び、また旅の木地師「でぶ寅」(寅次郎)より足踏みロクロの指導を受けた。こけし作者治助・新次郎・福松・常吉は孫にあたる。
阿部吉弥は明治14年に上野で開催された第2回内国勧業博覧会に、食籠、茶碗、行厨(弁当)等を出品している。
明治19年3月13日没、行年57歳。

第2回内国勧業博覧会出品目録 福島県土湯

〔参考〕

  • 山本陽子:内国勧業博覧会とこけし産地の木地業〈きくわらべ・4〉(令和2年10月)

 

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