松田三夫

松田三夫(まつだみつお:1929~2010)

系統:鳴子系

師匠:松田初見

弟子:松田忠雄/初田淑子/松田重雄/松田すみ子

〔人物〕  昭和3年9月16日、宮城県玉造郡鳴子町上鳴子の木地業松田初見の長男に生まれる。鳴子高等小学校を卒業後、上京して蒲田の鉄工所に勤めるなどいくつかの職について働いたが、戦争が始まって昭和18年ころ鳴子に戻り、昭和23年より父の初見について木地を学んだ。こけしもこの頃より製作する。松田重雄は次弟、松田すみ子は妹である。妻女の淑子は岩出山の出身、昭和40年代の後半より義父初見や夫三夫に手ほどきを受けてこけしの製作を始めた。昭和31年に長男忠雄が誕生、忠雄は中学校時代から三夫の指導を受けながらロクロに向かうようになった。
上鳴子の工房で、こけしの製作を続けたが、平成22年12月18日に没した、行年82歳。


左 松田三夫、右 松田初見 昭和37年8月 撮影:露木昶


松田三夫

〔作品〕 初期の作品は眼点を大きく塗りつぶした甘い表情のであったが、昭和45年頃より父初見の作風に近づいた。父初見も昭和40年代に、東京のこけし店たつみ、ねじめ等の依頼により自身の戦前作を復元したが、そうした作品からの影響もあったかもしれない。  


〔 27.3cm (昭和50年頃)(高井佐寿)〕

〔伝統〕 鳴子系幸八系列

〔参考〕

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