佐藤康広

佐藤康広(さとうやすひろ:1976~)

系統:遠刈田系

師匠:佐藤正廣

弟子:

〔人物〕 昭和51年4月26日、宮城県宮城郡宮城町芋沢大竹新田下の木地業、佐藤正廣の二男に生まれる。高等学校の時代からロクロには親しみ、独楽などは既に挽いていた。学校を卒業後、サラリーマン生活に入り、測量会社では約8年間地図の製作関係の仕事に従事した。平成21年34歳のとき会社を退職して、父佐藤正廣に就いて木地の修業を本格的に始めた。平成22年から独楽などの木地製品を製作、同年10月ころよりこけしも製作して発表するようになった。平成23年には「美術と工芸」研修に参加して、ドイツのベルリン、ミュンヘン、ドレスデン他を歴訪し、ドイツの工芸を見学した。また平成25年には日露若手工芸品作家交流プログラムの一員としてロシアを訪問し、ニジェゴロド州の工芸品工場を視察,工芸品関係者との交流を行った。
現在は仙台木地製作所の前方に家を構えており、父正廣とともに製作所で木地業を続けている。

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ロクロを挽く佐藤康広   平成28年1月30日

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作業場には愛猫「楓」の定座がある

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地下鉄工事で伐採された仙台青葉通りの欅

〔作品〕 こけしは平成22年の秋から製作している。始めのころは父正廣の作風を継いだこけしを製作した。
下掲の写真の右2本は、平成23年3月に名古屋、伊勢のこけし会でそれぞれ頒布されたもので極初期の作品である。左端の8寸は、平成24年初の作品で、佐藤松之進の黒頭を意識して作った作品である。

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〔右より、18.2cm(平成23年3月)(名古屋こけし会頒布)、21.2cm(平成23年3月)(伊勢こけし会6月例会お土産こけし)、24.3cm(平成24年2月)(伊勢こけし会定期頒布)

父正廣の師匠我妻吉助は遠刈田の佐藤松之進の二男好秋に木地を習った工人、それ故正廣、康広父子は遠刈田系吉郎平系列の伝統を引く。康広は、古品の研究にも熱心であり、吉郎平系列の工人たちの古作に学びながら独自の型を確立すべく努力を続けている。

佐藤康弘FBより

佐藤康広FBより 平成27年7月

佐藤康弘FBより

佐藤康広FBより 平成27年9月

また、佐藤康広は青色染料を用いたインディゴ(Indigo)こけしの作者としても知られる。
仙台の工芸を取り上げる「手とてとテ」という活動があり、同名の冊子も平成27年3月に刊行されているが、その活動ではこけしとともに仙台の常盤紺型染や藍染も取り上げられた。
その折、その活動にかかわったBEAMSのスタッフから、「こけしには青系統の色はないですね」と言われたのがきっかけで青を使ったこけしを作ってみようと思い立った。それがインディゴこけし誕生のきっかけであったという。最初は既存の染料を混合して青を作って見たが、これで深く落ち着いた濃い青が出来た。また、藍染の青色染料を用いた場合は鮮やかな明るい青が出来た。いま康広は、深く濃い青、鮮やかで明るい青の二種類のインディゴこけしを作る。
メキシコとの工芸の交流の際には、メキシコ意匠のこけしにも挑戦したことがあり、創意工夫の意欲は旺盛である。

〔系統〕 伝統のこけしは遠刈田系吉郎平系列

〔参考〕

宮城県仙台市青葉区芋沢大竹新田下26−1 仙台木地製作所
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