鈴木敬

鈴木敬(すずきたかし:1994~)

系統:作並系

師匠:鈴木明

弟子:

〔人物〕平成6年7月4日、こけし工人鈴木明・秀子の次男として仙台市太白区秋保町に生まれる。鈴木家は清 ― 昭二 ― 明と続く仙台の古いこけし屋であリ,敬で4代目となる。
幼少の頃より絵を描くことと、こけしに愛着があったので本格的な木地修業を志し、平成25年4月石川県挽物轆轤技術研修所に入所した。主に川北良造、中嶋虎男、佐竹一夫、大下一成、向出昭一から横挽き轆轤で指導を受けた。
研修所在学中には、第21回兼六園大茶会工芸作品展で「欅柾目造千菓子盆」入選(平成27年)、第2回器コンペで「エアリーフローラが美しく映える器」入賞(平成27年)、第57回石川の伝統工芸展で「欅造盛器」入選(平成28年)と木地師としてのキャリアと実績を積んだ。平成29年3月に石川県挽物轆轤技術研修所を卒業した。
平成29年4月に秋保工芸の里の実家に戻り父、明よりこけし製作の指導を受けた。また椀、盆、茶道具類も挽き、漆塗りの技術も習得している。
平成29年7月中旬に店舗の裏手に新築の工房を完成させ、縦挽き、横挽きの2台のロクロを設置した。このロクロはインバーターと真空装置付きの最新式の轆轤である。
こけしの初作は工房の完成した7月中旬からで、15本程製作し、平仮名で小さく「たかし」とサインした。以後は小さく「タカシ」とサインしている。
伝統こけしに関心が高く、古いこけしにも興味を持っていて研究熱心である。

右 鈴木明 左 鈴木敬 平成29年9月

鈴木敬 平成29年9月 撮影:中根巌

〔作品〕製作開始以来まだ時間がたっていないが、初期の段階から技術的な完成度は高く、清新な魅力のある作品を作っている。
高橋胞吉の古品もよく研究していて、胞吉老境の寂びた味わいにも迫ろうという意欲が見える。


〔右より 24.3cm、18.8cm、15.2cm(平成29年9月)(中根巌)〕


〔右より 5.2cm えじこ、16.1cm、15.8cm(平成29年9月)(中根巌)〕


〔右より 18.1cm、20.5cm、19.2cm(平成29年11月)(橋本正明)〕


〔 18.0cm(平成30年1月)(橋本正明)〕 久松保夫旧蔵昭和3年作胞吉の復元


〔右より 17.0cm(平成30年11月)、6.6cm(令和元年9月)(橋本正明)〕
右は山河之響展出品 、左は赤にベンガラ漆を使ったもの

〔伝統〕作並系仙台亜系 高橋胞吉の伝統を継ぐ

〔参考〕

伝統こけし 玩愚庵こけし屋
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