大沼勝蔵

大沼勝蔵(おおぬまかつぞう:1835~1893)

系統:鳴子系

師匠:大沼又五郎

弟子:

天保6年9月4日、鳴子源蔵湯隠居家督大沼三郎治の子として生まれた。長姉ちやに高野屋の又五郎を入家督としたためゆさやの隣に分家した。木地は義兄又五郎より習う。妻まつは秋田県雄勝郡湯沢村尾形伝蔵の長女。長男に勝三郎がいる。
明治22年ころ一家を挙げて瀬見に移り、瀬見橋の畔で木地屋を開業した。期間は約3年で、店を出して大々的にやり、こけしも作った。瀬見時代の弟子には、奥山勘三郎がいる。のちに鳴子へ帰り明治26年7月7日59歳で没した。
後継者の長男勝三郎は、慶応元年6月10日に生れた。木地は父勝蔵より修得した。勝三郎は、明治30年代に渡道し、明治41年に旭川五条通りに転籍してこけし界より去った。勝蔵および勝三郎のこけしは確認されていない。なお、勝蔵は沢口吾左衛門文書木地挽ノ部にその名を見る。

〔参考〕

  • 橋本正明:大沼勝蔵と勝三郎〈木でこ・30〉(昭和45年2月)名古屋こけし会
[`evernote` not found]