盛與助(もりよすけ:生年不明~)
系統:津軽系
師匠:盛専四郎(専之丞)
弟子:盛元吉
〔人物〕青森県南津軽郡山形村大字温湯の木地師。盛家は代々木地業に就き、祖父専四郎、父専四郎(専之丞)に継いで與助も木地業に就いた。與助の長男が元吉、元吉の長男が秀太郎である。生没年月日は不詳。
小児エツコ、子供槌など玩具類を作っていたことは確かであり、おそらくこけし(長おぼこ)も作っていたと思われるが作品は未確認である。
明治年間に各地で開催された博覧会、共進会には数度にわたり木地製品を出品している。
明治28年に京都岡崎公園で開催された第4回内国勧業博覧会には、木地製品の小児エツコと子供槌を出品している。この時の製作者は長男の元吉であった。
木地製品の区分に出品した茶臺、茶入等は與助の製作、出品によるものであった。
明治36年に大阪市天王寺今宮で開催された第5回内国勧業博覧会には、木地製品の杓子と檮衣杵を出品している。
明治41年に福島で開催された第6回奥羽六県聯合共進会には杓子を出品している。
〔伝統〕津軽系温湯
〔参考〕
- 山本陽子:内国勧業博覧会とこけし産地の木地業〈きくわらべ・4〉(令和2年10月)
- 山本陽子:地方博覧会・共進会とこけし産地の木地業〈きくわらべ・5〉(令和3年4月)