関根由美子

〔人物〕平成元年12月8日、福島県須賀川市に生まれた。平成22年3月、アート系の専門学校を卒業後に県内の企業に就職した。
令和元年7月23日から8月25日まで猪苗代町で開催された「中ノ沢系TAKOBOUZUこけし展」で絵付け体験を行い、こけしに興味を持った。木地も自分で挽きたいという衝動に駆られて、こけし展を再度訪問した。講師の野矢俊文に相談したところ懇切に対応して貰い、遠藤忠を紹介された。遠藤は事情がありこけしを描いていないが、瀬谷幸治の一番弟子にあたる。
遠藤忠の紹介で、令和元年11月2日から瀬谷幸治に師事して毎週修業を行っている。幸治は手取り足取り教える事は無く戸惑った時期もあったが、問題意識が明確になり、その教育方法を現在は感謝している。半澤正則、坂本恭啓は兄弟子で、由美子は幸治の4番目の弟子となる。

令和3年11月27日開催の「第40回みちのくこけしまつり」に審査品3本を出品してこけし界デビューとなった。デビュー後も瀬谷工房での修業は続き、技術の向上を目指すという。
本人の抱負は幸治師匠の様に一目見たら忘れられない、心を掴んで離さないこけしを作り、もっとたくさんの人達にこけしを浸透させたいと意欲的である。
尚、修業中の事が東京こけし友の会の〈こけし手帖・721〉(令和3年2月)に報告されたが描彩は既に整っている。今後少しずつ販売してゆくが、平日は仕事を持ち、自宅に轆轤を据えていないので、相応の納期は必要となる。


左より、遠藤忠、坂本恭啓、瀬谷幸治、半澤正則、関根由美子

〔作品〕下掲は〈こけし手帖・721〉(令和3年2月号)に掲載された試作である。

試作2本 田中厚志蔵


〔右より 12,3㎝、15.5㎝(令和3年4月)(中根蔵)何れも習作、25.3㎝、25.5㎝(令和3年11月)(遠藤蔵)〕

〔伝統〕土湯系中ノ沢亜系

〔参考〕

  • 田中厚志:こけし界ニュース〈こけし手帖・721〉(令和3年2月)
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