新山さと

新山さと(にいやまさと:1870~)

系統:弥治郎系

師匠:新山久治郎

弟子:

〔人物〕 明治3年6月11日、宮城県柴田郡大谷村菅野万三郎三女に生まる。明治20年弥治郎新山久治郎の後妻となる。久治、久之助、勇、福太郎、左内、定雄、吉雄の母。久治郎の木地に盛んにこけしの描彩をしたが、大正末期に中止した。鎌先商いにも出たという。没年不明。  

〔作品〕 唯一の遺作といわれるものが〈蔵王東のきぼこ 版画と解説〉に紹介されている。白石市の渡辺幸治の発見になるもので、近所の友人から譲られたものという。その友人の言によると、日露戦争当時、その友人の祖父が鎌先湯治にいって孫のお土産に買ったものという。新山栄五郎の昔型に似ており、赤、青二色のあっさりとした引き絵が描かれている。一筆目・単調鼻の素朴な表情を持ち、胴にはカンナ溝が二本ある。このこけしを弥治郎に持って行って確認したところ久治の母のさとが描がいた物に違いないとの事であった。
このさとのこけしについては、深沢要が菅野新一宅で渡辺幸治より見せてもらった印象を〈こけし・9〉(昭和15年9月)に「帰郷後何度も先夜拝見した弥治郎のこけしを思い出しました。新地の直助の作り付けのものと似通っている顔の表情、さらさらした筆致など忘れられずに居ます。 ”手にとれば ほのぼのとした暖かさ わが身に感ず 手筒なこけし” 」と書いている。
平成6年、三春町歴史民族資料館で開催された企画展「幻想のこけし」に出品された。


〔 14.2cm(明治38年ころ)(渡辺幸治)〕

新山真由美によって新山さと型が作られたことがある。

〔伝統〕 弥治郎系新山系列

〔参考〕

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