娯美会

ごみかい

大正末期から昭和の初めにかけて大阪を中心に趣味人が集まった会。
東京には、三田平凡寺が中心になって結成した趣味の集まり「我楽多宗」があったが、関西にもそれに刺激を受けた「浪華趣味道楽宗三十三所」という集まりが出来た。娯美会はその中の仲の良い一部の人たちが集まったもの。

主なメンバーとその趣味の対象は次の通り。
川崎巨泉(末吉 画家) :  人魚
濱べにや(屋号「木綿屋」)  :  絵馬
三好米吉 (古書籍商「柳屋書店」「柳屋画廊」) :  顔面に関する短冊
三宅吉之助 (宇津保文庫主宰) :  時代櫛
田中緑紅 (俊文 京都の郷土史家) :  桃太郎に関する物
太田小宝 (健二郎) :  福袋と守小判
木戸解剣 (忠太郎) :  各地達磨起上り
筒井英雄 (写真館ワンダス館経営、筒井郷玩店で玩具を販売) :  外国玩具
木村旦水 (助次郎) :  名家肉筆達磨絵葉書
梅谷紫翠 (秀文・歯科医) :  玩具の天神
穐村吐陽 (治郎兵衛・針金問屋の若旦那) :  各地変形盃
井崎一蝶 (亥三郎・風雨屋の一蝶さん・劇画家) :  劇人形
芳本蔵多楼 (倉太郎・京阪電鉄) 玩具、絵葉書、川柳
粕井豊誠 (信一・画家) :  伏見人形
青山一歩人 (冬樹・会社員) :  社寺及び土産杓子
岸本水府 (龍郎・川柳作家) :  福助に関する物
三浦おいろ (黒田常太郎) :  劇に関する双六
村松百兎庵 (茂 ) : 兎の玩具、年賀状、土鈴
青賢肇 (青木賢肇?) :  神仏御影
高橋好劇 (染物業) :  小品玩具と百面相
本田渓花坊 (敬之助・川柳作家) :  川柳古書画
河本紫香 (正次・傘商) :  伝説玩具の牛
中西竹山 (康雄・食料品商) :  各地旅館カード
西田静波 (清次郎、亀楽洞・棕梠商) :  納札

この中でこけし蒐集家としても知られるのは、川崎巨泉、筒井英雄、梅谷紫翠、青山一歩人、河本紫香、西田静波、村松百兎庵、粕井豊誠など。
こうした蒐集家のこけしは昭和10年代から戦後にかけて開かれた入札会に出たものが多い。

写真は『大阪人』2005 年2 月号より転載
写真は〈大阪人〉2005 年2 月号より転載
1929(昭和4)年1月19日、昭和天皇の御大典を祝して四天王寺公園内の小宝に集合、「娯美会奉祝変装余興」。

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