中鉢君雄(ちゅうばちきみお:1935~)
系統:鳴子系
師匠:後藤希三
弟子:
〔人物〕昭和10年11月27日、鳴子町名生定小室の農業中鉢喜惣右衛門・うめよの三男に生まれる。柴崎丑次郎の息子又吉の嫁さつきの従兄弟に当たる。昭和26年3月川渡中学校を卒業後、直ちに鳴子後藤希三の弟子となり、昭和34年まで修業した。兄弟弟子には斎藤貞雄、後藤晧がいた。昭和34年4月からは、岩淵某・大沼秀雄・大沼宜輔の工場などで職人として働き、昭和36年4月に独立、鳴子町上鳴子で開業した。独立直後は新型の製作も行ったが、その後はおおむね一貫して自分名義の伝統こけしを作り続けた。 三彩社の〈こけし〉が初出の文献である。一時柴崎丑次郎のこけしの木地を挽いたこともあった。
〔作品〕菱菊模様の鳴子の標準的な様式のこけしを作った。癖の少ない素直な作風である。
〔伝統〕鳴子系。後藤希三の鳴子共通型を継承。